ぽっちゃり年上保育士に心の底から癒されたい
田舎へ
結羽は小さめのスーツケースに着替えを詰めて準備を始めた。
「卓は荷物は?」
「実家においてある服を着るよ」
結羽はテーブルで化粧を始めた。
「先輩って、教育学部なのは知っていたけど保育士免許取るんだな、ちょっと意外…だった」
「そう?」
「まあコースまでは自己紹介で言わないか…名前だけは有名でモテるし彼女もすぐ変わるって噂は結構あって、俺も初めて会ったし」
「学科も違うし2学年も違うから卓は知らないと思ってたよ」
「写真部も幽霊部員だしいい加減かと思ってたけどちゃんと機材とかも持ってるなんて…ちゃんと一応部員としての自覚はあるんだな」
「ふふっ、初めの勢いはどこへって感じだね(笑)」
「話してみて変わったかな、姉ちゃんが家に入れるって……今まで正直女関係は悪い噂しかなかったけど、噂も本当かどうかわからなくなってきたや」
「一生懸命だよ、仕事も真面目だし、まあかっこいい人だから女性がほっとかないよね」
「その人に好かれてる姉ちゃんもわかんないや」
「きっと珍しいんだよ」
「でも…」
「ん?」
「いや…」
本当に姉ちゃんの事が好きなら…姉ちゃんには幸せになって欲しいけどな
1時間後に優はデリカに乗ってやってきた。
「デカいし」
卓が後ろのドアを開けて乗り込んだ。
その後ろにはカメラの機材が積んであり
「すげ〜」と声をあげていた。
「だろ?形から入っちゃうからさ(笑)」
優は運転席から下りて結羽のスーツケースを軽々と持ち後ろに積んだ。
「ありがとうございます」
そして助手席のドアを開けて道案内してくださいねと結羽を乗せた。
「先輩、俺達いつもサービスエリアでラーメン食べてから帰ってるんですよ」
「おう、いいな」
「姉ちゃんが作ってみたいって毎回食べて研究してるんです」
「じゃあまずはそこのサービスエリアに行けばいいですか?」
横を向いて結羽に尋ねる。
「お願いします」
「結羽先生は店でも出したいんですか?(笑)」
「うーん、そこまでは思わないけど自分がやっぱり美味しいものを食べたくて」
「姉ちゃんはきっと寸胴鍋でラーメン作ると思うな、俺は」
「楽しみにしてますね(笑)」
「どうでしょう(笑)」
今日は卓がいるからかすごくリラックスしているな結羽先生…