ぽっちゃり年上保育士に心の底から癒されたい
1時間ほど走るとお目当てのサービスエリアに到着した。
ゴールデンウィーク後半初日とあって昼を過ぎてても人は多かった。
3人は車を降りてフードコートに行く。
「ここなんだ」
卓が案内をする。
「豚骨醤油か、美味そう」
「先輩と姉ちゃんは席取っといて、俺が注文してくる」
「じゃあこれ」とお金を渡された。
「いいっすよ」
「先輩に奢られときな(笑)結羽先生、行きましょう」
結羽の背中に手を当てて、食べる席を見つける2人。
「遠いけどここでいいですか?」
「はい」
結羽を座らせて、卓のとこに行ってくるんで絶対に動かないで待ってて下さいねと念をおした。
「わかりました(笑)」
優しいな、じょう先生…卓が3つは持てないから手伝いに行って…
しばらくすると2人は話しながらラーメンを運んでくれた。
『いただきます』
「うん、美味い」
優は食べてすぐ声をあげた。
「でしょ!」
大盛りを頼んでいた卓は勢いよくすすっていく。
卓もがっちりとした体型だからやっぱり田畑家は骨格が太いんだな。
隣を見ると結羽はゆっくり食べながらスマホに何か打ち込んでいた。
「何してるんです?」
「何が入ってるのかなって(笑)」
「あっ、研究してるんですね」
優は美味しくて夢中になって食べてしまった。
優はちょっと買い物をしてくると卓に車の鍵を渡した。
2人は車で待っていて、優は買った荷物を後ろに積んだ。
「さて、案内してください(笑)」
「はい」
運転すること2時間弱…やっと田畑家へ到着した。
「じょう先生、運転お疲れ様でした」
「いえ、大丈夫です」
車に気づいて結羽の母親が家から出てきた。
「あっ、初めまして、上甲優と申します、結羽さんの後輩で卓くんの先輩です、突然の訪問失礼します」
きちんと挨拶をすると車からお土産を渡していた。
「先輩、いつの間に…」
「ふふっ、サービスエリアね」
結羽のスーツケースを下ろして荷物を家の中に運んだ。
優は用意してくれた部屋に荷物を置きスマホを見ていると卓が部屋に入ってきた。
「先輩、散歩行きませんか?する事がないし」
「いいよ」
ポケットにスマホだけ入れて2人は家から山の方へ歩いて行った。