ぽっちゃり年上保育士に心の底から癒されたい

台所には母親と結羽が夕食の支度をしていた。

「急やったからさ、今お父さんに寿司を買いに行ってもらったよ」

「そうか、軽トラがないと思った、ごめん、ごめん」

「2人の知り合いなのかい?」

「あー、まあね…田舎を見てみたいって言われて…」

「さっきもらったお土産に刺身入っとった」

魚屋があったからお造りにしてもらったんだな。

「私が好きなのを知ってるからお酒呑むつもりなんだよ(笑)」

「あー、酒もあったわ、田舎で遊ぶとこないのになぁ」

「ゆっくりしたかったんじゃないかな、あっ、サラダ作るね、おばちゃんとか来るのは明日だよね」

「うん、今日は7人じゃ」

田舎の夕食は早い

朝早くから農作業をするから寝るのも早くなる。

夕方6時にはみんなテーブルに集まってきた。

食卓にはお寿司と優がお土産で持ってきた刺身にサラダに畑から取れる野菜で作るお浸しや煮物など7人分の料理がテーブル1杯に並べられていた。

「すごい、美味そう」

優は持ってきたお酒をみんなについでいきながら挨拶をしていく。


酒が呑める人は基本大歓迎の田畑家

おじいちゃんも気持ちよく酔っ払って早めに部屋に戻った。

広い和室に残ったのは若い3人


「卓も20歳になったばかりなのに酒が強いな」

優は卓にビールを注いだ。

「まだビールしか呑めないけど、日本酒はちょっと胸がカッカして食欲が落ちるんすよ」

「卓は食欲の方が優先だからね(笑)」

「体は鍛えてる?」

「ジムに行くお金はないから部屋で自分で腹筋とかはしてますね」

高校とかは遠くて自転車をかなり漕いでたんで太ももとかはパンパンですとあぐらをかいていた足を触っていた。

「結羽先生も?」

「私は行きたい高校が遠かったので高校から独り暮らしなので自転車で足がパンパンではありません(笑)」

お酒で凄くニコニコしている。

「そうだった、すげー、高校から家事してたんですね」

「姉ちゃんは小さい頃から農作業する親とかのために家事はしてましたね、俺も手伝わされたし」

「田舎はそんなものですよ、さぁ、明日も早いのでそろそろ寝ましょう」

3人はそれぞれの部屋に入っていった。

優は畳の上に敷かれた布団に大の字になった。

すげー広い…それに木造だから家鳴りがかすかに聞こえる。

この開放感…いいかも…
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