ぽっちゃり年上保育士に心の底から癒されたい
11日目 初物
朝、優から熱は下がりましたと報告とお礼のLINEが届いた。
「良かった」
やよい保育園に結羽が到着すると既に優は子供達と遊んでいた。
「あっ、結羽先生、おはようございます(笑)」
「おはようございます」
「昨日はありがとうございました、あっ、待て〜」
子供達と鬼ごっこをしていたようで結羽に挨拶している間にタッチされてしまったようだ。
昨日とは全然違う笑顔が見れた。
「おはようございます」結羽は職員室に入っていった。
机の上には他の先生方からのお土産のお菓子が配られていた。
さてと…結羽はエプロンをつけてコスモス組へ向かった。
心配していた体調不良の園児も出なくてなんならいつもより平和な1日だったのだ。
お疲れ様でしたと2人は園から出ると当たり前の様に結羽の部屋に帰った。
約束していたのもあり自然に足は向いた。
「昨日、部屋を片付けてくれてありがとうございます、朝びっくりしました(笑)」
「ごめんなさい、やり過ぎたかなと思ったんだけど、しばらくは体調も戻らないと思ったから」
「助かりました、下着とか恥ずかしくなかったですか?」
「あっ、無意識でした、卓のものや父やおじいちゃんとか普通に洗うので」
「良かった」
「作業着とかはまだ2層式の洗濯機で洗うんですよ」
「大変ですね」
優がソファで待っていると食事が運ばれてきた。
「お待たせしました、つくしの卵とじとわらびの天ぷらです」
今日は白米とお吸い物につくしとわらびが出てきた。
「すげー、初モノだ、いただきます」
すぐに旨いと声が聞こえた。
「ん?」
テーブルの上に置いていた優のスマホが動いた。
いつも結羽の所にいる時はバイブ設定にしてあるのだ、楽しい時間を邪魔されたくないために。
テーブルからおろしておけばよかった。
「卓だ」
「卓?」
「うん、話聞いて欲しいって…明日早番でしたよね?」
「はい」
「じゃあ、明日っと……あっ、忘れてた」
優はつくしの卵とじとワラビの天ぷらの写真を撮った。