ぽっちゃり年上保育士に心の底から癒されたい
最終日から日常へ
そして、優の実習の最終日がやってきた。
いつも通りに保育業務をこなし子供達を全員帰してから園長先生と先生達からお言葉をいただいた。
最後に結羽先生が花束を渡してくれる。
「じょう先生、4週間の実習、よく頑張りました、2日目から怪我をさせてしまった事、本当に申し訳ありませんでした」
グスッグスッと鼻水をすすり始めた。
そんな結羽先生に僕も感極まって涙をぬぐう……
「乳幼児クラスは不安だと言っていたじょう先生ですがちゃんと顔色も見れていたし私も千景先生も凄く助かりました、これからじょう先生がどういう道を歩くのかわかりませんがやよい保育園は全力でじょう先生を応援します、ありがとうございました」
深々と頭を下げてくれた。
そして優が話始めた。
「本当に4週間が早くてあっという間でした、初めて歩いた園児に立ち会えたりして不安だらけでしたけどやよい保育園の先生方の笑顔は忘れません、お世話になりました」
パチパチパチと拍手がおこり、先生の
皆さんと握手をして園を後にした。
優は1度マンションに戻り荷物を置いて着替えて車で結羽のコーポに行った。
「いらっしゃい」
「お邪魔します」
既に料理は出来ていて日本酒で2人は乾杯をした。
「旨い!」
「お疲れ様です、じょう先生」
「あー、名前で呼んで欲しいな」
「優くん?」
「うん、結羽ちゃん(笑)」
「同じ名前だったらあだ名とかの方がいいのかな〜」
「あだ名ね〜、でも優(ゆう)としか呼ばれた事がないんだよな、なんなら呼び捨てでもいいけど?」
「えー、それはやだ!やっぱり優くんがいい」
じゃあ優くん、結羽ちゃんでいいかと2人で解決をした。
普通の大学生に戻る優は結羽が早番の日と次の日が休みの日だけ結羽の家に行く事を2人で決めて結羽の美味しい料理とお酒で楽しい時間を過ごしていく予定だ。
「明日は大学?」
「明日は休むつもり、授業はないし、レポート書くくらいかな」
「あのね、合鍵を、といいたいとこだけど、カードキーなのね、知っての通りもう1枚は卓が持っていて…」
「うん、結羽ちゃんと一緒に朝出るよ」
「平日だからごめんだけど」
今日は呑みすぎないようにだねといつもより飲む量を減らしてベッドに横になった。
「何か恥ずかしい……いつも私が先に寝てるから」
「だね(笑)」
優は頬に軽くちゅっとした。
「これからはイチャイチャしたいけど明日は結羽ちゃんはお仕事だからこれで我慢するね、おやすみ」
「ありがとう、おやすみなさい」
優は結羽を抱きしめて2人は眠った。