ぽっちゃり年上保育士に心の底から癒されたい

3時のおやつが済みあっという間に終業時間の4時になった。

「あの、じょう先生、写真を撮らしていただいてもいいですか?」

結羽に聞かれたが優は写真を撮られる事があまり好きではない。

歴代の彼女にSNSにあげられてきたから…

だから彩心と付き合う時には条件を出していたのだ。

「その写真てどう使うんですか?」

一応職場の先輩ということもあり聞いてみたのだ。

「あっ、ここに…」

職員室の前に職員全員の写真が貼ってあり、担当クラスと名前が書かれてあったのだ。

やばっ、超恥ずかしいんだけど…

優は少し照れてOKを出したのだった。


「はい、撮りますね」

ポラロイドカメラを結羽は持ってきて園庭で撮ってくれた。

4時にお迎えに来る親御さんも続々と駐車場に入って来ていた。

「結羽先生~、写真撮ってるの?やだ、イケメン~」

「おかえりなさい、実習生です、よろしくお願いしますね」

優も頭を下げた。

「はーい」と返事をして室内に入っていった。

写真が浮き上がってくると優に見せた。

「少し…暗いですかね」

「そうですね」

「こういうカメラって凄く明るくないとって聞いたことありますよ」

「そうなんですね、朝に撮ればよかったですね、今、少し雲っているからでしょうか、明日もう一度いいですか?」

「はい」

「それでは今日は退勤していただいてもいいですよ、明日は9時出勤でお願いします」

「はい、ではお疲れ様でした」

優は荷物を持ち、園から出ていった。

パーキングに停めた車でマンションに戻るとシャワーを浴びてソファに横になる。

「…疲れた、腰が痛いし、晩飯どうしよう」

優はスマホを見ているとそのままソファで寝落ちをし、時計を見ると21時を回っていた。

友達から食事のお誘いLINEに寝てたと断りの返事をして家にあったカップ麺を作って食べた。

もう外に食べに出るのも億劫だったのだ。


食事が終わり寝室に行き、布団に入るとスマホを見ながらまたいつの間にか眠っていた。

初日はだいぶ疲れていたようだ。
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