ぽっちゃり年上保育士に心の底から癒されたい
久しぶり

そして優は父親の所に8月終わりまで行っていた。

9月の最初の土曜日の午後、結羽は優のマンション前に来ていた。

帰国してからは初めて会う結羽は緊張していた。

もちろん行った理由も知っているからお父さんが私との結婚を認めてくれたのか……それが1番の心配だった。

やっぱり田舎者の自分とお金持ちの優くんの格差だよねぇ

よし!と気合いを入れてインターフォンを押した。

「はい、あっ、解除するね、どうぞ」

久しぶりに聞く優くんの声

今日は優くんから料理は作らなくていいから仕事終わりにそのまま保育園前のバス停から優くんのマンションに来てと言われたのだ。

いつも結羽のコーポだったから余計に緊張して、優くんの風邪以来振りにこのマンションに来た。

優くんの部屋のインターフォンを押すとすぐにドアが開いた。

「結羽ちゃん、会いたかった」

優は玄関で結羽に抱きついた。

「優くん、あの嬉しいけど外が暑くて汗かいてるからちょっと離れて」

「えー(笑)」といいながら離れてくれた。


「あの、仕事帰りにそのまま来たから着替えさせてもらってもいい?」

敬語もなくなった。

「着替え持ってきたの?」

「うん、だって夏だよ?子供と遊んでたら汗かくよ」

「そりゃそうだ(笑)寝室使っていいよ、着替えておいで」

「ありがとう」

結羽が着替えて部屋から出てくるとキッチンに立ってパスタの袋を見ている優がいた。

近づくとお鍋にお湯が沸いている。

前より少し大きめの鍋だ。

「えっ、優くんパスタ作るの?」

「あっ、うん作ってみようと思って見てた、ソースもレンチンのだけどいい?」

「やろうか?」

「ううん、結羽ちゃんに作ってあげたいから待ってて」

「ありがとう、優くん」

結羽はソファに座って待つことにしたけど、優が気になって仕方がない。

優くんちってお塩とかないんじゃ…

「優くん…」

「ん?」

「…ううん、気をつけてね」

「うん!」

塩がなくても特に問題はないよね、うん、今は黙ってようとまたリビングに戻った。

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