ぽっちゃり年上保育士に心の底から癒されたい
結羽は1口呑む。
「美味しい(笑)」
優くんも1口呑んでみてとグラスを渡した。
「うん、甘口だね、たまには甘口もいいかも、僕ら辛口が多いからね」
「そうだね(笑)」
前を見ると、お母さんもお父さんに1口あげていた。
優くんが言ってた外では仲がいいってこういう事なのかな?
「あの…お父さんはどこの国にいるんですか?」
「ドイツだよ」
「優くん、ドイツに行ってたの?」
「うん」
「知らなかった」
「結羽さんのご家族には話はしたのか?優」
「まだ…1度会ったことはある、泊めてもらえて凄く優しい家族だよ」
「お母さんは気に入ってたよね(笑)」
「うん」
「なんとか帰国できるように調整できるといいな」
「そうね(笑)」
美味しい食事も終わり少しほろ酔い気分にお母さんもなっていた。
トイレでお会いすると優の事をよろしくお願いしますと言われた。
「あの、優くんとどのくらい会ってなかったんですか?」
「そうね…いつからかしら」
お母さんは考えていた。
「えーっと2年?」
「へっ?」
結羽はびっくりして変な声を出してしまった。
「もっと会ってないのかと…その…手料理を食べたことがないって言ってたので」
「あぁ、それは私が料理ができないからなの、まあ寂しい思いはさせたのは間違いないのよね、コンサートで色んな国を回っていたし拠点はヨーロッパだから優は日本で育てたから仕方なかったの」
一緒にいなかったのは間違いなかったんだ。
「私が日本でコンサートで帰って来たときに楽屋に来てくれるだけで家には戻ってないのよ」
「そうなんですね」
「結羽さんみたいなしっかり者にまかせておけば大丈夫ね(笑)」
「どうでしょう(笑)」
2人は一緒に部屋に帰っていった。
そろそろお開きにしようかとお父さんから言われて店を出る事に…
支払いはもちろんお父さんだった。
「また連絡するよ」とお父さんは言うとタクシーで帰っていった。
「結羽ちゃん、僕らも帰ろう」
「どっちの家に?」
「結羽ちゃんち!」
「じゃあコンビニで降りてお酒買って帰ろう」
「うん、そうしよう」