捨てられた彼女は敏腕弁護士に甘く包囲される
7.暴く
ふと目を覚ますと、部屋の中は薄暗かった。何時だろうかと体を起こす。よく寝たからだろうか、あんなにしんどかった体の重さがなくなっていて、すっきりしている。サイドテーブルに置いてある時計を確認すると、4時を少し過ぎたところだった。
何かを飲みたくてそうっとキッチンへ向かう。カチャリと開けた扉の向こうはしんと静まり返っていて、早朝のひんやりとした空気がほんのり肌寒い。
グラスに水を注いでごくんと飲むと、体に染みわたっていくのがわかった。そういえば夕飯を食べずに寝てしまったことを思い出す。穂高さんが「ちょっと待ってて」って部屋を出て行って、それですぐに寝てしまったんだ。もしかして穂高さんは私の夕飯を作ってくれていたのだろうか。そうだとしたら、食べずに寝てしまって申し訳ないな……。
キッチンから見えるリビングのソファ。そうっと覗き見ると、穂高さんが横たわっているのが見えた。今日もソファで寝かせてしまったことを申し訳なく思う。
「あ、そうだ」
私は寝室に戻り、掛け布団を持ってリビングへ戻った。私がベッドを占領してしまったから、穂高さんはソファで、それも何も掛けずに寝ている。このままじゃ風邪をひいてしまうかもしれない。
持ってきた布団をそっと穂高さんに掛けた。レースのカーテンからほんのわずかに明るさが差し込む。日の出はまだのようで、部屋はまだ薄暗いけれど、近くに寄ると穂高さんの寝顔がよくわかる。睫毛が長くて鼻筋も通っている、とても端整な顔立ち。
かっこいいな……。なんだかずっと見ていられそう。思わず見惚れていたら、穂高さんの瞼が開き、目が合う。あっと思ってすぐに目逸らしたけれど、この状態で逃げるわけにもいかず、頭の中ではぐるぐると言い訳を考える。
そ、そう、えっと、穂高さんが寒そうだったから、お布団を持ってきただけで。そしたら穂高さんがちょうど起きちゃったっていうか、起こしちゃってすみません……。とかなんとかごまかせないかしら。
何かを飲みたくてそうっとキッチンへ向かう。カチャリと開けた扉の向こうはしんと静まり返っていて、早朝のひんやりとした空気がほんのり肌寒い。
グラスに水を注いでごくんと飲むと、体に染みわたっていくのがわかった。そういえば夕飯を食べずに寝てしまったことを思い出す。穂高さんが「ちょっと待ってて」って部屋を出て行って、それですぐに寝てしまったんだ。もしかして穂高さんは私の夕飯を作ってくれていたのだろうか。そうだとしたら、食べずに寝てしまって申し訳ないな……。
キッチンから見えるリビングのソファ。そうっと覗き見ると、穂高さんが横たわっているのが見えた。今日もソファで寝かせてしまったことを申し訳なく思う。
「あ、そうだ」
私は寝室に戻り、掛け布団を持ってリビングへ戻った。私がベッドを占領してしまったから、穂高さんはソファで、それも何も掛けずに寝ている。このままじゃ風邪をひいてしまうかもしれない。
持ってきた布団をそっと穂高さんに掛けた。レースのカーテンからほんのわずかに明るさが差し込む。日の出はまだのようで、部屋はまだ薄暗いけれど、近くに寄ると穂高さんの寝顔がよくわかる。睫毛が長くて鼻筋も通っている、とても端整な顔立ち。
かっこいいな……。なんだかずっと見ていられそう。思わず見惚れていたら、穂高さんの瞼が開き、目が合う。あっと思ってすぐに目逸らしたけれど、この状態で逃げるわけにもいかず、頭の中ではぐるぐると言い訳を考える。
そ、そう、えっと、穂高さんが寒そうだったから、お布団を持ってきただけで。そしたら穂高さんがちょうど起きちゃったっていうか、起こしちゃってすみません……。とかなんとかごまかせないかしら。