捨てられた彼女は敏腕弁護士に甘く包囲される
そんなわけで、雄一は月に何度か幹事の集まりに出向いていた。二次会での内容の打ち合わせだとか、景品の買い出しだとか、やることがたくさんあるらしい。私はそういった類のことは引き受けたことがないから、よくわからないけれど。
それに、同級生が三人も集まると、毎回話が盛り上がって帰宅が遅くなるみたいだ。そのことについて何も疑問を持っていなかったのだけど――
ある日、夜遅く帰ってきた雄一からほんのりと香水の匂いがした。
これは、なに?
いつもは感じなかった違和感に、心臓が嫌な音を立てた。
「ねえ、香水付けてる?」
「いや、付けてないけど……あー純平のが移ったかな? あいつ香水付けてるから」
「そう?早くお風呂入ってきなよ」
「そうする。莉子先に寝ろよ」
逃げるようにバスルームへ入っていった雄一を見送ってから、私は漠然とした不安を抱えたままベッドに潜り込んだ。
純平くんが香水を付けているのかなんて知らない。例え付けていたとして、匂いってこんなに移るものなのだろうか。
モヤリとした感情がまた体を巡った。雄一に対してそんな感情を抱くのはこれで二度目だ。一度目は、ソレイユで桃香ちゃんと楽しそうにしゃべっている姿を見たとき。そして二度目は今日の香水の匂い。
これは私の嫉妬とかじゃなくて、第六感なんじゃないだろうか。
そういえば、雄一とエッチをしたの、何日前だろう? 今月の生理前からずっと、キスすらしていない。一緒に住んではいるけれど、まったく触れ合っていないことに気づいてしまった。だからといって、触れ合いたいとは微塵も思わないけれど。
それに、同級生が三人も集まると、毎回話が盛り上がって帰宅が遅くなるみたいだ。そのことについて何も疑問を持っていなかったのだけど――
ある日、夜遅く帰ってきた雄一からほんのりと香水の匂いがした。
これは、なに?
いつもは感じなかった違和感に、心臓が嫌な音を立てた。
「ねえ、香水付けてる?」
「いや、付けてないけど……あー純平のが移ったかな? あいつ香水付けてるから」
「そう?早くお風呂入ってきなよ」
「そうする。莉子先に寝ろよ」
逃げるようにバスルームへ入っていった雄一を見送ってから、私は漠然とした不安を抱えたままベッドに潜り込んだ。
純平くんが香水を付けているのかなんて知らない。例え付けていたとして、匂いってこんなに移るものなのだろうか。
モヤリとした感情がまた体を巡った。雄一に対してそんな感情を抱くのはこれで二度目だ。一度目は、ソレイユで桃香ちゃんと楽しそうにしゃべっている姿を見たとき。そして二度目は今日の香水の匂い。
これは私の嫉妬とかじゃなくて、第六感なんじゃないだろうか。
そういえば、雄一とエッチをしたの、何日前だろう? 今月の生理前からずっと、キスすらしていない。一緒に住んではいるけれど、まったく触れ合っていないことに気づいてしまった。だからといって、触れ合いたいとは微塵も思わないけれど。