頑張れ、食堂委員会
「そ、そうデスカ。分かりマシタ。では、帰りまショウ!」
大きく頷き、花山は白い鞄を持った。その白い鞄はどう見ても、昔の男子が使っていた肩から提げるタイプの物だ。
その鞄をチョイスする辺りがどう見ても、お前、日○人だろうっ!?
と、突っ込んでいいのか、俺はとても悩んだ。
が、ツッコミたいという欲に負け、俺は花山に聞いてみた。
「……あのさ、何で、その鞄なんだ?」
「え? これデスカ? 学生ならこれに決まってるではないデスカ」
満面の笑顔で花山は答えた。
「…………」
俺は再び、凍りついた。
頭が拒否しているようで、今の花山の発言はツッコミせずに流すことにした。
そして、同じ教室で友達と話している紅葉に近付いた。
「紅葉、そろそろ帰るぞ」
俺の声に驚いて、紅葉は時計を見た。
「えっ、もうこんな時間?! わわわっ、かえちゃん、ちょっと待ってね。筆記用具、片付けるから!」
「そんな慌てなくていいよ。シャーペン落とすぞ」
慌てて筆記用具を片付ける紅葉に俺は苦笑して言った。
言ったのと同時に、案の定、紅葉が愛用しているパステルカラーのピンク色のシャーペンが転がった。