頑張れ、食堂委員会
「アメ○カ語って……英語って普通に言えよ」
「ナニを言っているのデスカー、佐々木君! アメ○カで話しているのですから、アメ○カ語に決まっているデショー!」
「…………」
花山の言葉に、俺と陸はツッコミも言えずに凍りついた。
「なぁ、楓。コイツ、マジで殴っていい?」
ゆっくりと顔を巡らせ、陸が俺に言った。かなり顔が引きつっている。
「いや、それはやめろ。後が大変だから」
色々と。そこまでは言わず、俺は首を振ると、通じてしまったのか陸が頷く。
「だよなー。俺、楓っていう良心がいなかったら、コイツを学校の屋上にゴムのロープで吊るして、バンジーをさせてたわ〜」
爽やかな笑顔で陸が言った。
さっきの殴るより酷くなっていた。
幼なじみの俺は冗談だと分かっているが、高校で知り合ったばかりの花山は恐怖で両手を頬に当て、顔を歪ませた。まるで、絵画のムンクの『叫び』だ。
「花山、落ち着け。陸が言ってるのは冗談だから」
苦笑いを浮かべ、俺は花山に言った。
「えっ、冗談だったのデスカ?」
「ああ。だから、気にしなくていいから。こいつはサドなんだ」
昔から、とまでは言わないでおいた。
幼なじみで一応、親友なので。