ルイーズの献身~世話焼き令嬢は婚約者に見切りをつけて完璧侍女を目指します!~
「ところで、この部屋に侍女はついてるかしら?」
エマはリアムに尋ねるが、首を傾げている。ルイーズが見かねて答えようとするも、倒れて寝込んでいたために思い出せないようだ。
「寝込んでいる間のことは分かりませんが、初日に部屋へ案内してくれた方しか、記憶にありません。その時も、あまり言葉は交わしませんでした。メイドのメアリーさんと制服が違うので、多分侍女だとは思いますが……」
「そう。私たちのところも、そんな感じよ。侍女の態度が余りにもよそよそしいから、レアに確認したの。そうしたら、以前からいた侍女が数名辞めて、新顔が増えていたらしいわ。おかしいわよね」
「エマちゃん、情報は大切だけど、他家のことを嗅ぎ回るのは良くないわ」
「エリー……何言ってるのよ。隣国に接しているこんな危険なところに、『ルイーズとリアム君を二人で行かせられない』って言ってたのはエリーでしょう。それに、人聞きが悪いわ。嗅ぎ回ってるのではなく、情報収集よ。こういうことは、遅れをとると命取りなんだから。リアム君も将来はブラン家の当主になるのだから、覚えておいてね」
「…………はい」
エマの勢いに付いて行くのがやっとのリアム。ルイーズはエマの話を聞いて、何かを考えているようだ。
エマはリアムに尋ねるが、首を傾げている。ルイーズが見かねて答えようとするも、倒れて寝込んでいたために思い出せないようだ。
「寝込んでいる間のことは分かりませんが、初日に部屋へ案内してくれた方しか、記憶にありません。その時も、あまり言葉は交わしませんでした。メイドのメアリーさんと制服が違うので、多分侍女だとは思いますが……」
「そう。私たちのところも、そんな感じよ。侍女の態度が余りにもよそよそしいから、レアに確認したの。そうしたら、以前からいた侍女が数名辞めて、新顔が増えていたらしいわ。おかしいわよね」
「エマちゃん、情報は大切だけど、他家のことを嗅ぎ回るのは良くないわ」
「エリー……何言ってるのよ。隣国に接しているこんな危険なところに、『ルイーズとリアム君を二人で行かせられない』って言ってたのはエリーでしょう。それに、人聞きが悪いわ。嗅ぎ回ってるのではなく、情報収集よ。こういうことは、遅れをとると命取りなんだから。リアム君も将来はブラン家の当主になるのだから、覚えておいてね」
「…………はい」
エマの勢いに付いて行くのがやっとのリアム。ルイーズはエマの話を聞いて、何かを考えているようだ。