ルイーズの献身~世話焼き令嬢は婚約者に見切りをつけて完璧侍女を目指します!~
「エリー……良いところだったのに……まあ、でもそうね。二人のことだもの、根掘り葉掘り聞くのも失礼よね」
ふくれっ面のエリザベスは、軽く反省したようだ。それから気を取り直したのか、三人に向き合い真剣な顔で語りだした。
「……実は、今回こちらに来た理由なんだけど、王妃様からの依頼もあったの。辺境伯夫人が亡くなられてから、当主様は後妻を迎えず女主人が不在だったでしょう。王妃様は、そのことを心配されていたそうなの」
「やはり、そうなのですね……伯爵夫人は……」
「姉上は、ご存じだったのですか?」
「淑女教育を受けていた時に、貴族名鑑にも目を通したから」
「なるほど」
ルイーズとエリーは、目を合わせ頷き合っている。二人は、そのことについても話していたようだ。隣国に接している辺境伯爵家が、女主人不在というのは、周りから見れば心もとなく思えるのだろう。
「こちらの使用人たちの統制が取れていないことや、隣国の身内のことをエマから聞いた
わ。そのうえ、隣国絡みで厄介なことが起きていることも、王妃様にお伝えしたの。それで
今回、私の侍女と護衛という名目で、10名ほどが送り込まれたわ」
エリザベスの発言に対し、「お聞きしてもよろしいですか」とルイーズが問いかけると、その言葉に頷き返すエリザベス。
「名目ということは、それ以外のお役目があるのでしょうか?」
ルイーズの言葉に、またも頷き返すエリザベスは言葉を続けた。
ふくれっ面のエリザベスは、軽く反省したようだ。それから気を取り直したのか、三人に向き合い真剣な顔で語りだした。
「……実は、今回こちらに来た理由なんだけど、王妃様からの依頼もあったの。辺境伯夫人が亡くなられてから、当主様は後妻を迎えず女主人が不在だったでしょう。王妃様は、そのことを心配されていたそうなの」
「やはり、そうなのですね……伯爵夫人は……」
「姉上は、ご存じだったのですか?」
「淑女教育を受けていた時に、貴族名鑑にも目を通したから」
「なるほど」
ルイーズとエリーは、目を合わせ頷き合っている。二人は、そのことについても話していたようだ。隣国に接している辺境伯爵家が、女主人不在というのは、周りから見れば心もとなく思えるのだろう。
「こちらの使用人たちの統制が取れていないことや、隣国の身内のことをエマから聞いた
わ。そのうえ、隣国絡みで厄介なことが起きていることも、王妃様にお伝えしたの。それで
今回、私の侍女と護衛という名目で、10名ほどが送り込まれたわ」
エリザベスの発言に対し、「お聞きしてもよろしいですか」とルイーズが問いかけると、その言葉に頷き返すエリザベス。
「名目ということは、それ以外のお役目があるのでしょうか?」
ルイーズの言葉に、またも頷き返すエリザベスは言葉を続けた。