ルイーズの献身~世話焼き令嬢は婚約者に見切りをつけて完璧侍女を目指します!~
ケーキを食べながらおしゃべりをするリオンとミシェル。先ほどまでの緊張感が薄らいだようだ。その後、ケーキを食べ終えると、ルーベルトが話し始めた。

「長期休暇のお話ですが、ご迷惑ではないでしょうか」

「こちらとしては、ルイーズ嬢に来ていただけるのであれば嬉しい限りです」

「…………」

この話は断ろうとでも考えていたのか、中々承諾しないルーベルト。

「姉上、長期休暇はどこかにお出かけになるのですか」
「そうなの。レア様から辺境伯爵家にご招待していただいたの」
「……そうなのですか」

ルイーズから長期休暇の予定を聞いて少し寂しげなリアム。その様子を見ていたルーベルトは目を光らせた。

「長期休暇にルイーズがいないと、兄弟が寂しがりますので今回は」

「あなた……」

「旦那様」

二人に断りをいれようとした時、エイミーとトーマスに呼ばれたルーベルトは、目を合わせると固まり項垂れた。

「ご心配されるのはごもっともです。ですが、私も護衛としてついていきます。危険な目には合わせませんので、どうかご安心ください」

すかさずリオンが隙を突いた。

「こちらこそ、ルイーズをよろしくお願いいたします」

エイミーとトーマス、そして壁際に立っていたローラは、リオンとレアにこうべをさげた。

こうして、ルイーズの辺境伯家への旅が確定した。
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