ルイーズの献身~世話焼き令嬢は婚約者に見切りをつけて完璧侍女を目指します!~
エリーが何か答えようとしたその時、エマがエリーとルイーズに向き直って話し始めた。
「エリー、ごめんなさい。それについては、私から話しても良いかしら?」
「エマちゃんは何か知っているの?」
エマに問いかけるエリー。
「ええ、修道院で聞いたのよ。貴女たちはその場にいなかったから、話す機会があったら伝えたかったの。ルーちゃんも、『自分のことは教えてほしい』と言っていたから」
「エマさん、教えてください。私は、忘れていることがあるなら思い出したい。記憶をなくしたのなら取り戻したい」
ルイーズを見つめ、頷き返したエマは話し出した。
「ルーちゃんがさっき言っていたことは、気のせいではないわ。ルーちゃんは幼い頃、クレメント家の屋敷でリオンさんに会ったことがあるそうよ。その時は、お祖父様と一緒に屋敷を訪れて、しばらく滞在したとリオンさんから聞いたわ」
「そうなんですね……、全く記憶にないわ」
エマに返事をしてから、自身に問いかけるルイーズ。
「これからクレメント家に伺ったら、今の様な気持ちになることもあると思うわ。でも来たことがあると分かっていれば、思い悩む必要もないわ。向こうに着いたら、辺境の景色を見たり、乗馬を楽しみましょう」
「はい」
微笑みながら返事をするルイーズ。
以前なら、心配そうな顔をしたと思われるエリーとリアムは、ルイーズを見て頷いている。
二人とも、どこか落ち着いた表情だ。
「エリー、ごめんなさい。それについては、私から話しても良いかしら?」
「エマちゃんは何か知っているの?」
エマに問いかけるエリー。
「ええ、修道院で聞いたのよ。貴女たちはその場にいなかったから、話す機会があったら伝えたかったの。ルーちゃんも、『自分のことは教えてほしい』と言っていたから」
「エマさん、教えてください。私は、忘れていることがあるなら思い出したい。記憶をなくしたのなら取り戻したい」
ルイーズを見つめ、頷き返したエマは話し出した。
「ルーちゃんがさっき言っていたことは、気のせいではないわ。ルーちゃんは幼い頃、クレメント家の屋敷でリオンさんに会ったことがあるそうよ。その時は、お祖父様と一緒に屋敷を訪れて、しばらく滞在したとリオンさんから聞いたわ」
「そうなんですね……、全く記憶にないわ」
エマに返事をしてから、自身に問いかけるルイーズ。
「これからクレメント家に伺ったら、今の様な気持ちになることもあると思うわ。でも来たことがあると分かっていれば、思い悩む必要もないわ。向こうに着いたら、辺境の景色を見たり、乗馬を楽しみましょう」
「はい」
微笑みながら返事をするルイーズ。
以前なら、心配そうな顔をしたと思われるエリーとリアムは、ルイーズを見て頷いている。
二人とも、どこか落ち着いた表情だ。