会えないままな軍神夫からの約束された溺愛
「ブランシュ。もう何も気にしなくて良い。それより、このままでは風邪を引いてしまう。馬車へ戻ろう」

 足をつった時に暴れて靴も水の中に落としてしまった私を見て、アーロンはすぐに横抱きにした。

「アーロン。私……どうしても、貴方に聞きたいことがあるの」

 真剣な問いかけに、アーロンは神妙な表情になり頷いた。

 ……私だって邸に帰ってから、落ち着いて話せば良いと思った。

 けれど、この機会を逃せばまた何も言えないままになってしまうと、何故かそう思って居た。





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