会えないままな軍神夫からの約束された溺愛
「では、これからは避けないでくれ。俺はそれで良い。もう他人行儀は終わりにしよう。俺たちは夫婦なんだから」

「はい……あ。そうです・これを」

 私はアーロンに、先ほどの店で買った紙袋を手渡した。

「……ブランシュ?」

 アーロンは本日購入した物は後日邸に届くだろうと思っていただろうから、紙袋を見て不思議そうだった。紙袋を開ければ黒い手袋があり、彼は驚いた表情で私を見て居た。

「あの、アーロンが気になっていたようなので……私も、一応現金を持っていたから」

 アーロンは気になっていたようだけど、今回は私を楽しませることに集中しようとしたのか、それを置いて買わなかったのだ。

 手袋を握ったアーロンは無言のままで動かず、私は少し緊張していた。

 喜んで貰えると思ったのに、何も言わないなんて……もしかしたら、私は差し出がましいことをしてしまったかもしれない。

「……アーロン?」

「ブランシュ! なんて俺の妻は可愛いんだ! ああ……君と結婚出来て、本当に良かったよ」

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