アイビーは私を放さない
驚く私にアルバートさんはそっと触れる。まるで割れ物を扱っているみたいに優しい手つきだ。
「今日は特別な日ですから。美月さんに一番楽しんでもらいたいんです」
「は、はい……!」
顔が熱い。こんなに甘やかされて、本当にお付き合いをしているみたいに錯覚してしまう。ときめきちゃダメなのに心は素直だ。
アルバートさんにエスコートされたまま劇場の中へと入る。歴史ある調度品がロビーにはたくさん飾られていて、思わず感嘆の声を漏らしてしまう。
「席はこっちです」
アルバートさんに連れて行かれたのは、二階のテーブルのある席だった。ここってVIPしか入れない席じゃなかったっけ?しかも飲み物までついているし……。
「す、すごいです。こんなところで観れるなんて……」
まだ舞台は何も始まっていないのに心が満ち溢れていく。アルバートさんは紅茶を口にしながら笑っていた。まるでバラみたいに綺麗な表情だ。
「喜んでいただけて嬉しいです。ですが、舞台はこれからですよ」
「はい!」
「今日は特別な日ですから。美月さんに一番楽しんでもらいたいんです」
「は、はい……!」
顔が熱い。こんなに甘やかされて、本当にお付き合いをしているみたいに錯覚してしまう。ときめきちゃダメなのに心は素直だ。
アルバートさんにエスコートされたまま劇場の中へと入る。歴史ある調度品がロビーにはたくさん飾られていて、思わず感嘆の声を漏らしてしまう。
「席はこっちです」
アルバートさんに連れて行かれたのは、二階のテーブルのある席だった。ここってVIPしか入れない席じゃなかったっけ?しかも飲み物までついているし……。
「す、すごいです。こんなところで観れるなんて……」
まだ舞台は何も始まっていないのに心が満ち溢れていく。アルバートさんは紅茶を口にしながら笑っていた。まるでバラみたいに綺麗な表情だ。
「喜んでいただけて嬉しいです。ですが、舞台はこれからですよ」
「はい!」