アイビーは私を放さない
「気が付いたんだね」
恍惚の表情を浮かべながらアルバートさんが近付いてくる。私は一歩ずつ後ろに下がるしかなかった。軍人のアルバートさんに正面から立ち向かっても勝てるわけがない。
(どうしよう……どうしたら……)
焦りが頭の中を支配していく。その時だった。突然体が熱くなり、力が入らなくなる。私はその場に座り込んでしまった。
「な、何……?」
何が起きているのか全くわからない。ただ体が疼いて苦しい。息が荒くなって、顔が火照っていく。混乱する私の目の前で、アルバートさんは落ち着いた様子だった。そして満足そうに口角を上げる。
「初めてのヒートが来たね」
ヒート?そんなことあり得ない。私は不完全オメガだ。私は首を必死で横に振る。
「そんなわけない!私、ヒートを起こす薬すら効かなかったんだから!」
「そんな不完全オメガでも確実にヒートを起こさせる薬を軍で開発したんだ。まだオメガに使用したことはなかったんだけど、効果はきちんと出ているね」
恍惚の表情を浮かべながらアルバートさんが近付いてくる。私は一歩ずつ後ろに下がるしかなかった。軍人のアルバートさんに正面から立ち向かっても勝てるわけがない。
(どうしよう……どうしたら……)
焦りが頭の中を支配していく。その時だった。突然体が熱くなり、力が入らなくなる。私はその場に座り込んでしまった。
「な、何……?」
何が起きているのか全くわからない。ただ体が疼いて苦しい。息が荒くなって、顔が火照っていく。混乱する私の目の前で、アルバートさんは落ち着いた様子だった。そして満足そうに口角を上げる。
「初めてのヒートが来たね」
ヒート?そんなことあり得ない。私は不完全オメガだ。私は首を必死で横に振る。
「そんなわけない!私、ヒートを起こす薬すら効かなかったんだから!」
「そんな不完全オメガでも確実にヒートを起こさせる薬を軍で開発したんだ。まだオメガに使用したことはなかったんだけど、効果はきちんと出ているね」