【完結】雪溶けの契約結婚

14

私はそれから、彼のリムジンの後部座席に乗り込み、都内・港区白金のタワーマンションに着いた。

専用のエレベーターに乗り、上ったのは最上階、いわゆるペントハウスという奴だ。

高級住宅街白金のタワーマンションなんて、よほどお金を持っている人じゃなきゃ住めないだろう。
1億円ならすぐに用意できる、と言った彼の言葉に嘘は無かった。

だけど…
何かが私の中で引っかかっていた。

それが何かは分からないけれど…

だだっ広いリビングに通され、私はどのソファに座るべきか悩んでいた。

「お好きな所にどうぞ。笑

もうすぐシェフが来て昼食を作ってくれますから、ちょっと待っててくださいね。
< 14 / 104 >

この作品をシェア

pagetop