【完結】雪溶けの契約結婚

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ここでの新しい生活が始まる。
こんな素敵な部屋なのに、私の心は沈んでいる。

その時、携帯のLINE着信音が鳴った。

彰からだ!

斉藤彰(さいとうあきら)。
私が現在お付き合いしている、つまり彼氏だ。

『何度もLINEしてるんだけど、どうかしたのか?
返事待ってる。』

とあった。

彼とも…
別れなければならないんだ…

そう思うと胸が苦しくなった。

『ごめんなさい、ちょっとバタバタしてて。
明後日いつものカフェで会える?』

『オーケー。』

『ありがとう。
また、連絡する。』

そして、LINEを閉じて、携帯をロック画面にした。
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