【完結】雪溶けの契約結婚

25

私はとりあえず、ベッドに横になった。
昨日から、色々あり過ぎてかなり疲労していたのだ。

そして、そのまま深い眠りに落ちてしまった。

スヤスヤと眠る中…

誰かが、私の手を握ってくれている。
その手は何故か懐かしい温かさだった。

どこで…?
どこで、この手の温かさを知ったのだろうか…?

それはだいぶ昔のような気もするし、最近の事のようにも思えた。

そこで、私は夢から覚めた。

手はシーツの中にあり、誰も握ってはいなかった…

「起きましたか?」

調月さんがサイドテーブルで夜景を眺めながらワインを飲んでいる。

「ごめんなさい…
眠っちゃって…」

「いいえ、お疲れのようでしたから。
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