【完結】雪溶けの契約結婚

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「じゃ、それ全部下さい。」

「ありがとうございます、調月様!
こちらには時計などもご用意しておりますが…」

「うーん、それ、ダイヤ入り?」

「はい。
中央に大きめのダイヤ、あとは下品にならない程度にその周りに散りばめられております。」

「どうですか?
この腕時計?」

「えっと…
私、高価な物はよく分からなくて…
それに腕時計まで買っていただかなくても…」

「そうですねぇ、彼女にはダイヤが少し派手かな。
もっとシンプルなものないですか?」

調月さんは私の意見をスルーして、買い物を続ける。
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