【完結】雪溶けの契約結婚

33

次の日、私はクローゼットの洋服の中から出来るだけ地味で、ビジネスライクなものを選んだ。

化粧をして、準備万端!

私はリビングへ降りて行った。 

調月さんは鏡を見ながらネクタイを締め腕時計をはめている。

「おはよう御座います。」

「あぁ…
おはようございます。」

テーブルには相変わらず豪華な料理が並んでいるが、朝はあまり入らない。
私はトースト半分と、フルーツを少し食べるだけで朝食を終わらせた。

「…本当に行くんですか?仕事?」

調月さんは聞く。

「えぇ、もちろん。」

「だけど、お金なら腐るほどあって…」

「お金の問題じゃありません。
好きなんです、仕事。」

私は言った。
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