【完結】雪溶けの契約結婚

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「子供っぽい返事やめてくださいっ!」

「鬼みたいな顔やめてください。」

調月さんはあー言えばこー言う。

「とにかくコーヒーお願いしますね。ニコッ」

私は秘書室に取り残された。

仕方ないので、コーヒーを作り始める。

いまだに自分の置かれている状況が上手く理解できない。

つまり私は秘書で、調月さんは社長…?
家でも一緒なのに、職場まで一緒なの…!?

私は軽く絶望した。

「社長、失礼します。」

「どうぞ。」

私は社長席にコーヒーを置いた。

「うーーーーーん…?」

調月さ…じゃない社長は首を捻っている。

「……どうかされました?」

一応声をかけてみる私。
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