【完結】雪溶けの契約結婚

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あなたに嫌われるのは怖いんです…

いえ、忘れてください。」

調月さんは辛そうな表情でそう言った。

なぜ…?
なぜ、あなたが辛そうな顔をするの…?

それは、最愛の彼と別れた私の方なのに…

私に嫌われるのが怖い…?
それは少しは私に恋してるってこと…?

「私があなたを愛する事はありません。」

私は真っ直ぐに彼の目を見て言った。

「分かってますよ、ずっと前から…」

「え…?」

「いいえ、出勤楽しんで。
また、会社で会いましょう。」 

調月さんはそう言って出て行った。
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