【完結】雪溶けの契約結婚

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と、ボールペンで走り書きされていたのだ。

いつもご贔屓?

どう言う事…!?

だって、調月さんはサンケイ社の社長とは初対面のはずで…






私は怖くなって気づけば走っていた。

向かったのは…

彰のマンションだった。

彰のマンションの入り口に立っていると、しばらくして彰が帰ってきた。

「芽依香!?
どうしたんだよ!?
そんなところに立って…」

「彰…
私…」

瞳からは大粒の涙が溢れ落ちた。
それは、ずっと我慢していた物かも知れなかった。

「とにかく、中に…」

彰は私を部屋に入れ、抱きしめた。

それは久しぶりの彰の体温だった。
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