【完結】雪溶けの契約結婚

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15件の電話の内、10件は調月さんからで、あとの5件は彰からだった。

私はすぐに彰に折り返した。

「もしもし、彰?」

『芽依香…
やっぱり、俺はお前とは駆け落ちできない…
ごめん…
今度こそ本当に別れよう…』

彰は最初にそう言った。

「え…
なんで…?
2人で九州で幸せに暮らすんでしょ…!?
なんで、そんな急に…!?」

『俺さ、今病院に居るんだ…
腕をナイフで刺されて…』

「えっ!?
大丈夫なの!?
一体だれが…」

そこまで言った時、脳内には1人の人物が思い浮かんだ。

調月…さん…?

『あれは多分ヤクザだよ…
指示した人物は…
おそらく…』

彰は言った。

「そ…ん…な…」
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