【完結】雪溶けの契約結婚

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その1番高いやつで。」

調月さんは迷いなく言った。

私は小指の先ほどもあるダイヤモンドの指輪をはめて、宝石店を後にした。

はぁ…
こんな生活がずっと続くのかしら…?

リムジンの窓から大空を飛ぶ鳥を見るけど、私はもうあぁはなれないのだ。

すると、調月さんは言った。

「これ…」

「?」

よく見ると、彼の手に指輪のケースがある。

「え?
ケースにこの指輪を入れろってことですか?」

「いえ、そうでなくて…」

調月さんがそれを開くと…

あの最初見た指輪があった。

「え…これ…」
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