【完結】雪溶けの契約結婚

98

その日は調月さんが経営するIT会社クレセントのパーティーがあると言うので、以前から調月さんが持っている南青山の屋敷に向かった。

私は紺色のカクテルドレスを着て、髪を巻きサイドに寄せた。

パーティーが始まり、私は社長夫人として色々な人に挨拶して回った。

「まぁ、お美しい奥様だこと…」

「いやぁ、社長、羨ましいですな!
こんな綺麗な奥さんが居るとは!」

色んな人からの社交辞令を私はにこやかに受け流し、ちょっと息が詰まったので、化粧直しすると言ってパーティー会場を抜けた。

トイレどこだっけ???
私は迷路のような屋敷の中を迷った。

トイレを見つけて出ると、古びた扉を見つけた。

変ねぇ?
< 98 / 104 >

この作品をシェア

pagetop