戸籍ごと売られた無能令嬢ですが、子供になった冷徹魔導師の契約妻になりました
その日の夜、シルファはふと思い立って魔導ランプを手に取った。
魔導具の開発者は大抵自分の証を刻むものだとルーカスが言っていたので、もしかするとこの魔導ランプの製作者に繋がるヒントが隠されているかもしれないと思ったのだ。
魔導ランプを膝に乗せ、隈なく観察する。
そして、見つけた。
「太陽のシンボル……」
それは、ランプシェードの内側に控えめに刻まれていた。
昼間に教えてもらったばかりのシンボルがそこにあることが意味することは――
「これを作ったのは、ルーカス?」
まさかずっと会ってお礼を言いたいと思っていた人物が、ルーカスだったなんて。
そうか、そうだったのだ。
ルーカスはずっと、シルファを照らしてくれていた。
ずっとずっと、シルファを見守り、支えてくれていたのだ。
このランプを手にした時からずっと、ルーカスはシルファにとっての太陽だったのだ。
涙と共に胸に込み上げてくる愛おしい想い。もっと、もっと彼のことが知りたい。彼の支えになりたい。
そう思い、ズ、と鼻を啜ったタイミングで執務室に続く扉が開かれた。
慌てて服の袖で涙を拭い、魔導ランプを元の位置に戻した。
魔導具の開発者は大抵自分の証を刻むものだとルーカスが言っていたので、もしかするとこの魔導ランプの製作者に繋がるヒントが隠されているかもしれないと思ったのだ。
魔導ランプを膝に乗せ、隈なく観察する。
そして、見つけた。
「太陽のシンボル……」
それは、ランプシェードの内側に控えめに刻まれていた。
昼間に教えてもらったばかりのシンボルがそこにあることが意味することは――
「これを作ったのは、ルーカス?」
まさかずっと会ってお礼を言いたいと思っていた人物が、ルーカスだったなんて。
そうか、そうだったのだ。
ルーカスはずっと、シルファを照らしてくれていた。
ずっとずっと、シルファを見守り、支えてくれていたのだ。
このランプを手にした時からずっと、ルーカスはシルファにとっての太陽だったのだ。
涙と共に胸に込み上げてくる愛おしい想い。もっと、もっと彼のことが知りたい。彼の支えになりたい。
そう思い、ズ、と鼻を啜ったタイミングで執務室に続く扉が開かれた。
慌てて服の袖で涙を拭い、魔導ランプを元の位置に戻した。