過保護な彼はズルくて甘くてやさしくて
でも私は私でそれを鬱陶しいと思ったこともない。
龍平くんがいつだって私のことを大事にしてくれるのが嬉しくて、心地良いくらいだ。
今日も今日とて、彼のお家に招かれた私はご馳走とケーキが並んだローテーブルを前に座って幸せを感じている。
二十三歳になった私のバースデーを祝うべく、龍平くんは休みも取るし、料理もしてくれるし、ケーキだって予約して用意してくれた。
「幸せだけど、龍平くんが優しすぎて甘やかされ、私の彼氏いない歴も二十三年目……」
私が複雑な気持ちでため息をつくと、隣に座った龍平くんは笑いながらお料理をいただくためのフォークを私に差し出す。
「紗也に変な虫がつかなくて何より」
「龍平くんは遊んでるくせに」
「社会勉強です」
私がフォークを受け取ると、悪びれもなくそう言って龍平くんは微笑んだ。
私も含めて女の子の扱いに長けている彼は、その言葉どおりお勉強するかのごとくのらりくらりと女の子とお付き合いをし、ひと通りのことは済ませているのであろう。
顔がいい上に大人の色気も備わっていくから、性別を通り越してなんだか羨ましい。
龍平くんがいつだって私のことを大事にしてくれるのが嬉しくて、心地良いくらいだ。
今日も今日とて、彼のお家に招かれた私はご馳走とケーキが並んだローテーブルを前に座って幸せを感じている。
二十三歳になった私のバースデーを祝うべく、龍平くんは休みも取るし、料理もしてくれるし、ケーキだって予約して用意してくれた。
「幸せだけど、龍平くんが優しすぎて甘やかされ、私の彼氏いない歴も二十三年目……」
私が複雑な気持ちでため息をつくと、隣に座った龍平くんは笑いながらお料理をいただくためのフォークを私に差し出す。
「紗也に変な虫がつかなくて何より」
「龍平くんは遊んでるくせに」
「社会勉強です」
私がフォークを受け取ると、悪びれもなくそう言って龍平くんは微笑んだ。
私も含めて女の子の扱いに長けている彼は、その言葉どおりお勉強するかのごとくのらりくらりと女の子とお付き合いをし、ひと通りのことは済ませているのであろう。
顔がいい上に大人の色気も備わっていくから、性別を通り越してなんだか羨ましい。