おねだり上手な羽賀くん。


(不覚だ.........あまりにもっ、)



そう心の中で思って、頭を抱えた瞬間。



------------------ガラガラ



と、保健室のドアが開く音が聞こえたと同時。



「っ、由羽ちゃん、大丈夫!?」



.....................走って、来たのかな?



少し息を切らして、
肩を揺らしてる羽賀くんが、保健室のドアのところから入ってきた。



(いまっ、会いたくないのにどうして......っ、)



「...............っ、ぅ、羽賀、くん、」



こんなに優しいと、嫌でも諦められない。



どうしよう、私.........っ、また泣きそうだ。


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