おねだり上手な羽賀くん。
「............うぅ、ぁの、ですね。
羽賀くん、彼女いるくせに、最近、
甘いおねだりしてくるから、嫌いになれなくて、」
正直に言って嫌われるようなことなら、
きっと、この腕から開放されるだろう。
そして、生徒会でも、
必要最低限しか話さなくなるだろうな...............
なんて、浅はかな考えで言葉を発して、
私の目の前に立つ、羽賀くんをそっと見つめた。
すると..............................
「変なとこ見せてごめん。あれ、柱に隠れてたかもしんないけどら他の子もいたし、話してた女の子は、俺のイトコの永倉唄乃。ちなみに高1」
直接言葉にはしなかったものの、
永倉唄乃ちゃんのことを、
ハッキリと〝イトコ〟と言って否定した羽賀くん。