おねだり上手な羽賀くん。


それだけで嬉しくなっちゃって。



「.........っ、私、こんな幸せでいいのかなぁ、」

「ははっ。なにそれ」

「だって、1年生のとき、学級委員長やってた時から、ずっと好きだったんだよ!?」



気づけば暴露してしまったのは、1年生のときさらって事実。



だって、羽賀くんの彼女になれるなんて、
到底、まだ現実だとも思えなくって。



「ははっ、現実だし、
俺も同じくらい由羽ちゃん好き」

「えっ、なにそれっ!?」

「それぐらい、由羽ちゃんでいっぱいってこと」



(まだ、この幸せを噛み締めてたい......っ、)



心の中で、そう思ったとき。



──────キーンコーンカーンコーン



タイミング良く鳴ってしまった、5時間目が始まる予冷のチャイム。


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