おねだり上手な羽賀くん。
【05.】おねだり上手な羽賀くん。
「.........由羽ちゃん、遠い、」
羽賀くんの彼女になって、ほんの数日。
来たる週末..................つまりは土曜日。
羽賀くんの部屋の、
小さいソファーにもたれる、私の顔の、
20センチくらい前には羽賀くんの顔があって。
羽賀くんの宣言通り、
〝堪能〟されていると私は思っているし。
私は、この近さでも、
じゅーぶん、堪能出来ているのですが............
「あと5センチとりあえず近づいてみて?」
どうやらさっきから、
少々不服そうな羽賀くん。
「〜〜っ、ぅ、これ以上はっ、」
近づくと心臓が爆発してしまうので、
正直、とーっても勘弁して欲しいのに。