おねだり上手な羽賀くん。
【02.】羽賀くんはモテモテ



「あれっ、羽賀くんは...............っ?」



書類の金額を、1500万にしてしまったり、
円間先生(えんませんせい)を、閻魔大王と打ち込んでしまった日の翌日の放課後。



私は、羽賀くんを探すように、
教室内をキョロキョロと見渡していると。



トントンと、優しく肩を軽く叩かれて..................



「由羽の王子なら、いつもの呼び出し」

「あっ、すみちゃん」

「.........っ、そ、そっかぁ、!すみちゃん、
ありがと.........って、私のじゃないよ!!」



〝いつものですよ〟って感じの表情で、
羽賀くんが教室にいない理由を教えてくれたのは。



すみちゃんこと、
宮永葉澄(みやながはすみ)ちゃん。



すみちゃんは、
小学校の頃からの親友で、ずっと仲良くしてくれてる。



そしてなぜか、羽賀くんのことを.........
他の女の子たち同様に、〝王子〟と呼ぶ。


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