眠りの令嬢と筆頭魔術師の一途な執着愛
1 予期せぬ出会い
ローラがヴェルデの元で生活するようになって一年が経った。その間に、二人は婚約を経て結婚。結婚式はサイレーン国で行われ、ティアール国第一王子のメイナードも出席し祝福した。
「結婚したのですから、そろそろ様をつけるのはやめませんか?」
式が終わって数週間後。ローラがヴェルデに言う。ヴェルデは相変わらずローラのことをローラ様、と呼ぶのだ。
「それを言うならローラ様だって俺のことを様をつけて呼ぶじゃないですか。俺にやめろと言うならローラ様もやめてくれないと」
「そ、それは……私の方が年下ですし、まずはヴェルデ様が先にやめてくださればと」
「そしたら、ローラ様もそのうちやめてくれますか?」
ヴェルデの問いに、ローラはためらいがちに頷いた。
「わかりました。それじゃ、これからは様をつけずに呼びますね。よろしく、ローラ」
少し意地悪そうに微笑みながら、ローラと鼻先が触れるほどの距離でヴェルデが言う。
(ず、ずるい!そんな言い方するなんて……それに、いざ呼ばれるとドキドキしてしまうわ)
ローラは自分の提案に、ほんの少しだけ後悔をした。
そうして、平穏な生活を送っていたとある日。
「結婚したのですから、そろそろ様をつけるのはやめませんか?」
式が終わって数週間後。ローラがヴェルデに言う。ヴェルデは相変わらずローラのことをローラ様、と呼ぶのだ。
「それを言うならローラ様だって俺のことを様をつけて呼ぶじゃないですか。俺にやめろと言うならローラ様もやめてくれないと」
「そ、それは……私の方が年下ですし、まずはヴェルデ様が先にやめてくださればと」
「そしたら、ローラ様もそのうちやめてくれますか?」
ヴェルデの問いに、ローラはためらいがちに頷いた。
「わかりました。それじゃ、これからは様をつけずに呼びますね。よろしく、ローラ」
少し意地悪そうに微笑みながら、ローラと鼻先が触れるほどの距離でヴェルデが言う。
(ず、ずるい!そんな言い方するなんて……それに、いざ呼ばれるとドキドキしてしまうわ)
ローラは自分の提案に、ほんの少しだけ後悔をした。
そうして、平穏な生活を送っていたとある日。