ファミリア・ストレンジャー㊤【完】
結局、女の世界なんてこんなもの。

呆気なくて、くだらない。

だからあたしは信用しないし、こんな風に手のひらを返されたところで、全然傷つくことなんかない。

三人の目があたしをジッと見ていて、それが煩わしかった。

「僻んでるの? だったらお願いしてみたら? 朝陽が言ってたよ。別に二階に入れないっていうルールなんかないって」

「はぁ? ちょっと、調子に乗りすぎじゃない? マジで、ありえない」

割り込んできた彩美はひたすら紗理奈を擁護するように、語彙力のない頭で頭の悪そうな言葉を繰り返す。

七海は雰囲気で二人側に立っているだけで、あたしを心配そうに見ているけど、どうせ何もしないくせに目障りだと思った。
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