ファミリア・ストレンジャー㊤【完】
朝陽はカウンターテーブルに並んで座る男たちと一言二言交わしながら、あたしを連れて裏口の方へ向かう。

男たちの視線がさっきとは違い、あたしを見ると社交辞令程度に微笑んでくれるのは、あたしが朝陽と仲良しだからだ。

「最近何してたの?」

「学校行ってたよ」

「帰りにでも寄ってくれればいいのに」

拗ねたように口を尖らせる朝陽が幼く見えて、思わず笑うと朝陽はあたしの頭を小突いた。

裏口から外に出て少し歩いた先には、だだっ広い駐車場が広がっていて、そこではドラトラに出入りする男たちが少年のように遊んでいる。

「ミヤちゃん来たぞ〜。続きするか!」

「今日は何してたの?」

「ん? 鬼ごっこ。ミヤちゃんは俺と同じチームな!」
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