ファミリア・ストレンジャー㊤【完】
階段を下っていく足音が聞こえて、あたしの返事を聞かずにママは一階に行ってしまった。
それが暗にあたしの有無は聞いていないと言っているように思えて、どうせそのうちバレるし潔く行くか、と立ち上がった。
あたしに起きたこの事態と、これから想像できる起こるであろう出来事が、面倒くさすぎて自棄を起こしたとも言える。
湿布が剥がれるのを気にして短パンに半袖のルームウェアを着て布団を被っていたが、それを脱いでなるべく素肌を晒さない服を着た。
長袖だけじゃ心許なくて、グレーのパーカーを羽織り鏡を見ると、腫れ上がった頰と浮腫んだ瞼が映った。
湿布が貼られた頰とこめかみの切り傷は痛々しく、見るからに暴力を受けたことが見て取れる。
より一層醜くなった顔に苦笑いを零し、壁を伝って身体を引きずるようにして部屋から出た。
それが暗にあたしの有無は聞いていないと言っているように思えて、どうせそのうちバレるし潔く行くか、と立ち上がった。
あたしに起きたこの事態と、これから想像できる起こるであろう出来事が、面倒くさすぎて自棄を起こしたとも言える。
湿布が剥がれるのを気にして短パンに半袖のルームウェアを着て布団を被っていたが、それを脱いでなるべく素肌を晒さない服を着た。
長袖だけじゃ心許なくて、グレーのパーカーを羽織り鏡を見ると、腫れ上がった頰と浮腫んだ瞼が映った。
湿布が貼られた頰とこめかみの切り傷は痛々しく、見るからに暴力を受けたことが見て取れる。
より一層醜くなった顔に苦笑いを零し、壁を伝って身体を引きずるようにして部屋から出た。