ファミリア・ストレンジャー㊤【完】
悪癖
紗理奈たちと決別し、トラとの仲を深めたところで、あたしの生活は特に激変するわけもなく。
朝起きて、朝ご飯を作り、電車に揺られ登校し、放課後はたまにドラトラに行って、暗くなってから家に帰る。
そんな毎日を送っていた。
ドラトラで何度か紗理奈たちや、紗理奈と彩美がいなくても七海とタカさんに会うことはあった。
同じ空間にいながらも前とは違い話さないあたしたちに何かあったなんて、周りから見れば一目瞭然だけど、そんなこともそのうち風化する。
一人でいればクスクス笑う声なんかも聞こえるし、それに少し傷つくけど、そんなときはトラがまるで抑止力になるように、紗理奈たちの前を一緒に歩いてくれる。
それだけで、あたしは何を言われたって平気だった。
朝起きて、朝ご飯を作り、電車に揺られ登校し、放課後はたまにドラトラに行って、暗くなってから家に帰る。
そんな毎日を送っていた。
ドラトラで何度か紗理奈たちや、紗理奈と彩美がいなくても七海とタカさんに会うことはあった。
同じ空間にいながらも前とは違い話さないあたしたちに何かあったなんて、周りから見れば一目瞭然だけど、そんなこともそのうち風化する。
一人でいればクスクス笑う声なんかも聞こえるし、それに少し傷つくけど、そんなときはトラがまるで抑止力になるように、紗理奈たちの前を一緒に歩いてくれる。
それだけで、あたしは何を言われたって平気だった。