ファミリア・ストレンジャー㊤【完】

二人が色々言い合いながら、まだチーム決めから先に進まないので、手持ち無沙汰でスマホをいじっていると、バナーにLINEの新着通知が来たことが表示された。

すぐにそれをタップして開くと、送信元は紗理奈、彩美、七海の四人でしているグループLINEで、送信者は紗理奈だった。

『ミヤ、上で何してんの？』

たったそれだけの文章だったけど、身体が強張るのを感じた。

ここに入っていいのかどうかに気を取られすぎて、三人のことを気にする余裕がなかった。

紗理奈たちはあたしがいくら朝陽たちと仲良くしようが、今までは特に何を言ってくるわけでもなく、強いて言うならたまに茶化してくる程度だった。

紗理奈がどうしてわざわざこんなことを送ってきたのかくらい、簡単に想像がつく。

暗黙の了解で入れないと思っていた場所に、あたしがいとも簡単に入れたからだ。