ファミリア・ストレンジャー㊤【完】
あたしは七海のアクセサリーが羨ましいとは思わないけど、彼氏っていう存在は羨ましいと思う。
彼氏というより、絶対的な関係が。
七海はよく惚気るたびに、『タカ以外に誰も欲しくない』って言う。
それを聞いた紗理奈と彩美は大袈裟だと笑い飛ばすけど、あたしはそうは思わない。
本当に笑い飛ばしたくなるのは、あたしたちのこの世界だ。
「ミヤはさ、朝陽くんとか、どうなの?」
「どうなのって?」
「朝陽くんいい人じゃん? 顔もかっこいいし、優しいし、ミヤとよく遊んでるじゃん? だから、付き合わないのかなぁって思って」
馬鹿馬鹿しい。
思わず言ってしまいそうになった言葉を飲み込み、少し考えたフリをして紗理奈に笑いかけた。
彼氏というより、絶対的な関係が。
七海はよく惚気るたびに、『タカ以外に誰も欲しくない』って言う。
それを聞いた紗理奈と彩美は大袈裟だと笑い飛ばすけど、あたしはそうは思わない。
本当に笑い飛ばしたくなるのは、あたしたちのこの世界だ。
「ミヤはさ、朝陽くんとか、どうなの?」
「どうなのって?」
「朝陽くんいい人じゃん? 顔もかっこいいし、優しいし、ミヤとよく遊んでるじゃん? だから、付き合わないのかなぁって思って」
馬鹿馬鹿しい。
思わず言ってしまいそうになった言葉を飲み込み、少し考えたフリをして紗理奈に笑いかけた。