ファミリア・ストレンジャー㊤【完】
そんな関係だったので、少なくともお互い良い感情は持っていないはず。
これまできっとあたしたちは、それなりにグループとして纏まれていた。
だけどそれはきっかけがなかっただけに過ぎず、それぞれ色々不満を抱えて、だけど自分一人じゃ何も言い出せないから、虎視眈々とタイミングを計っていたに違いない。
きっかけは間違いなく、ドラトラだ。
「カナミさんとマリさん、超面白かったよ。連絡先も交換しちゃった」
「……」
「二人ともミヤに会いたいって言ってたよ。ねぇ、意味わかる? その興味ないって言うような、スカした顔が気に入らないんだけど」
「……」
「大体、ズルくない? 散々ドラトラになんて興味ありませんみたいな顔して、自分が一番近づいてんじゃん」
バックを付けたことで、紗理奈の口からは面白いほどにあたしを批判する言葉がポンポン出てきて、笑ってしまいそうになった。
これまできっとあたしたちは、それなりにグループとして纏まれていた。
だけどそれはきっかけがなかっただけに過ぎず、それぞれ色々不満を抱えて、だけど自分一人じゃ何も言い出せないから、虎視眈々とタイミングを計っていたに違いない。
きっかけは間違いなく、ドラトラだ。
「カナミさんとマリさん、超面白かったよ。連絡先も交換しちゃった」
「……」
「二人ともミヤに会いたいって言ってたよ。ねぇ、意味わかる? その興味ないって言うような、スカした顔が気に入らないんだけど」
「……」
「大体、ズルくない? 散々ドラトラになんて興味ありませんみたいな顔して、自分が一番近づいてんじゃん」
バックを付けたことで、紗理奈の口からは面白いほどにあたしを批判する言葉がポンポン出てきて、笑ってしまいそうになった。