海よりも深くて波よりも透明

満潮

~穂風~

来月にある世界大会のためにあたしは今日も練習中。



朝から海に入ってがっつり練習してから学校に行く。



ねむ~…。



午前中の授業をほとんど寝てたあたし。



4限の授業が終わったことに気づかず寝続けていたら、昼休みに入ってからリアに起こされた。



「おはよ」

「ん~? え、もうお昼…?」

「忙しそうじゃん?」

「大会近いからね~…」

「とりまご飯食べよ!」



リアと机を向かい合わせにしてお弁当を広げる。



あたしはパパが作ったサンドイッチ。



リアは美味しそうな彩り豊かなお弁当。



毎朝自分で作ってるんだって。



「てゆーか、文化祭の前のとき、夏葉の家2人きりで行ったらしいじゃん?」

「えっ?」

「昨日郁と遊んでて聞いた。夏葉の家いたら女いてびびったって。あたし聞いてないんだけどぉ~」



え、ちょっと待って?



色々言いたいことはあるけど、とりあえず…。



「リア、郁と2人で遊んでるの?」

「え? うん。ちょっと遊んでから勉強一緒にした」

「いつの間に!?」

「え? 何でそんな驚いてんの。ウケんだけど!」



だって、2人がそこまで仲良くなると思わないじゃん…。



知らない間に遊んでたらそりゃびっくりするよ…。



「そんなことより、シた?」

「なにが!?」

「セックス」

「し、してない!」



学校でなに言うの!



しかもご飯のときに…。
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