海よりも深くて波よりも透明
ナナに着くと、夏葉と悠星くんがカウンターに座ってる。
あたしはそっと近づいた。
「おつかれ!」
「お~、穂風。来たか」
夏葉があたしに気がつく。
「うん! ゲンさん、あたしパイナップルジュースね」
ゲンさんに注文してから夏葉の隣に座った。
夏葉があたしの前に、食べていたフライドピクルスのお皿を滑らせた。
あたしはそれをつまむ。
「悠星、最近調子どうだ?」
ゲンさんがあたしにジュースを出してから悠星くんに聞いた。
「んー。ぼちぼちってとこ。来月世界大会出るの初めてだしまじ緊張するけど」
「そっか、お前は何気に世界大会は初めてか」
「なんか夏葉くんに撮られるようになってから、綺麗な波乗りしようっていう意識が沸いてきてそれで自然と調子上がってきた感じある」
すごいなあ、夏葉。
悠星くん、プロサーファーなだけあって元から上手かったけど、確かに最近フォームとかも綺麗になってきた気がする。
あたしも夏葉に撮られたーい!
写真のこととかよく分からないけど、素人目に見ても夏葉の写真は素敵だもん。
夏葉に負けないように、あたしも頑張る。
「そういえば穂風ちゃん、穴開けた?」
ゲンさんがあたしの耳たぶに気がついた。
「うん! 夏葉が誕生日に開けてくれた。今はファーストピアスだけど、お揃いのピアスもくれたんだ~」
「順調そうで何より」
ゲンさんの言葉に「へへ」と夏葉の方を見ると、夏葉が軽くあたしの頬を撫でた。
好きだなあ…。
あたしはきゅんと動く胸のときめきを、夏葉の手をぎゅっと握ることで分散させた。
あたしはそっと近づいた。
「おつかれ!」
「お~、穂風。来たか」
夏葉があたしに気がつく。
「うん! ゲンさん、あたしパイナップルジュースね」
ゲンさんに注文してから夏葉の隣に座った。
夏葉があたしの前に、食べていたフライドピクルスのお皿を滑らせた。
あたしはそれをつまむ。
「悠星、最近調子どうだ?」
ゲンさんがあたしにジュースを出してから悠星くんに聞いた。
「んー。ぼちぼちってとこ。来月世界大会出るの初めてだしまじ緊張するけど」
「そっか、お前は何気に世界大会は初めてか」
「なんか夏葉くんに撮られるようになってから、綺麗な波乗りしようっていう意識が沸いてきてそれで自然と調子上がってきた感じある」
すごいなあ、夏葉。
悠星くん、プロサーファーなだけあって元から上手かったけど、確かに最近フォームとかも綺麗になってきた気がする。
あたしも夏葉に撮られたーい!
写真のこととかよく分からないけど、素人目に見ても夏葉の写真は素敵だもん。
夏葉に負けないように、あたしも頑張る。
「そういえば穂風ちゃん、穴開けた?」
ゲンさんがあたしの耳たぶに気がついた。
「うん! 夏葉が誕生日に開けてくれた。今はファーストピアスだけど、お揃いのピアスもくれたんだ~」
「順調そうで何より」
ゲンさんの言葉に「へへ」と夏葉の方を見ると、夏葉が軽くあたしの頬を撫でた。
好きだなあ…。
あたしはきゅんと動く胸のときめきを、夏葉の手をぎゅっと握ることで分散させた。