海よりも深くて波よりも透明
もう一度波と向き合う。



次の波…。



きた!



パドリング(※両手をクロールのように漕ぐこと)をして足を動かす。



ちょっと筋力が落ちてるのを感じる。



そのまま勢いよく波に乗った。



サーフボードと違って、立ち上がらずに板に乗ったまま。



うまく身体とボードを使って波とすっと打ち解ける。



楽しい…。



波乗りの感覚だ…。



乗り終わったあたしは、自然と夏葉の方を見る。



夏葉は「ブランク空いててそんなすっと乗れんの、さすがだな」と言った。



身体が感覚を掴んでるんだ…。



それから数時間、ひたすらボディーボードで波に乗り続けてた。



あたしの居場所、やっぱりここなんだって分かった。
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