海よりも深くて波よりも透明
最後に一瞬チュッとキスしてくれる。



嬉しいあたしは元気よく車を発進させて夏葉の家に向かった。



「今日授業終わったあと暇だっただろ」

「なんかね、友達できた!」



野本くんの話を夏葉にした。



「この浮気女」

「野本くん彼女いるもん!」

「わかんねえぞ~。穂風のこと好きな男は絶対いるからな?」



それは夏葉があたしのこと好きすぎるだけじゃん…。



「あ~疲れた。寝るわ…」

「はーい。おつかれさま、おやすみ」



夏葉がベッド横になった。



あたしはそんな夏葉を横目に、夏葉の荷物を片付けようと立ち上がる。



って、ん…?



夏葉が目を瞑りながらあたしの腕を掴んだ。



そのまま布団の中に引きずり込まれ、夏葉の胸の中…。



あったかくて幸せ…。



でもムラムラしちゃうかも…。



夏葉の首に唇を寄せた。



「おい…」

「なに?」

「まじ眠いんだって…」

「ふふ~」



気にせず夏葉の首を食べ続けた。



夏葉があたしの口を押さえにかかった。



「ん~」

「寝かせろって…」



眠い夏葉の手の力なんて大したことないので、すぐに手をどかせるあたし。



夏葉によじ登って唇にチューすることにした。



夏葉もさすがに諦めたのか、スイッチが入ったのか、そこからはもうずっとイチャイチャ。



夏葉があたしを反転させてあたしの上にまたがった。



あたしの勝ち~。



久しぶりの夏葉は幸せだった。



終わってから「まじで寝るからな…」と言った夏葉。



ごめんね。



そんな夏葉の胸にしがみついて、2人でそのまま朝まで寝た。



今日は最初から泊まるつもりでパパに許可を取ってきてるんだ。
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